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注文住宅

家づくりの成功に必要な環境条件とは?工夫で理想の家にしよう!

 

はじめに

住宅の購入は、車、保険と合わせて「一生の買い物」と言われています。
しかし買い換えられる車、内容の見直しや解約が可能な保険とは異なり、住宅は一度建ててしまうと大きな変更はできません。
毎日帰ってきてほっとできる住宅を作るためには、何に気を付ければいいのでしょうか。
例えば北海道の住宅街に建っている住宅が住みやすいと感じても、同じ条件の住宅は沖縄県の海沿いには不向きです。地域や天候、まわりの住宅環境などによって、全く同じ条件の住宅は建ちません。

これからマイホームの建築を検討している方、リフォームを考えている方、ぜひこの記事を参考に快適で長く住める住宅の条件を考えてみましょう。

 

新築でも満足度が低くなりがちな「室内温熱環境」

新築で住宅を建てても満足度が低くなりがちなのが「室内温熱環境」です。
「温熱環境」とは建築用語の1つで、人が住宅に住む際に快適であると感じられる室温や湿度環境のことです。
暑すぎず寒すぎず、乾燥や湿度に由来する要因に対しても温熱環境の良し悪しが判断されます。
築年数のたっている中古住宅ではリフォームによって温熱環境は整えられますが、実は新築住宅でも室内温熱環境が要因で満足度が低くなることがあります。

室内温熱環境は「湿度」「温度」「表面温度」「気流速」の4つの物理的要素、「服装」「活動状態」の2つの対象者の状態、合わせて6要素によって構成されています。
「服装」「活動状態」の対象者の状態については、各々で調整が可能です。しかし「湿度」「温度」「表面温度」「気流速」の4つの物理的要素については家を建ててしまうと調整が難しいため、建築前によく話し合わなければなりません。
例えば、近隣の建築状況を調査すると、近くに高層建物がある住宅街、雪が降り積もりやすい地域など、不安な要素が出てくることがあるかもしれません。
その地域の自然環境にあわせて、室内に自然光が入ってくるような間取りにする、窓の性能を高くして寒気を入れないようにするなど、不安を解決できるように十分検討することが重要です。状況に合わせて建築資材を変更することや、窓の大きさや向き、間取りを考えて設計することによって室内温熱環境を最適にしましょう。

住宅の快適さが法律で守られていない国、日本

住宅に関する法律といえば「建築基準法」があげられますね。
私たちが安全に、快適に暮らせるように一定の基準が設けられていて、それらの基準をクリアしないと家を建てたりリフォームしたりできません。
保有している土地にどのくらいの大きさの住宅を建てられるのかなど、細かいチェックが必要になります。

快適な住宅を作るために特にチェックしたい項目は「採光」です。
採光(さいこう)とは、屋内に自然光を採り入れることです。建築基準法では「住宅では居室の床面積の7分の1以上の採光面積を設けなければならない」という決まりがあります(建築基準法第28条第1項、建築基準法施行令第19条第3項)。
近隣住宅との距離や建物の向きを計算することで、採光に必要な窓の大きさを算出します。

建築基準法上の居室とは?


居室とは「居住、執務、作業、集会、娯楽その他これらに類する目的のために継続的に使用する室」です(建築基準法第2条第4号)。
一般の住宅で「居室」とは、居間、台所、寝室など常に人が出入りする部屋のことです。家で仕事をする人がいれば「仕事部屋」もあげられます。
反対に「居室ではない」場所は、玄関、廊下、クローゼットなど常に人がいない場所があげられます。

しかし、居室だからといって基準に適した最低限の窓を設置するだけでは快適な住宅が完成する訳ではありません。
例えば集合住宅地で隣家との距離が近かった場合、窓の位置が低ければ十分な自然光は入ってきません。
建築時に隣が空き地で、好きな箇所に窓を設置できたとしても、いずれ隣に家が建ったときに暗い室内で過ごすことになってしまうかもしれません。
また、窓や扉の位置を計算し、換気のしやすい間取りにしなければ、カビや結露の原因となりかねません。
どのような間取りであっても、建築基準法にのっとっていれば快適かどうかに関わらず建築確認が下りてしまいます。
もちろん法律として定められているので、最低限の住みやすさは確保されています。しかし「採光」に着目して間取りを工夫することによって、何倍も快適に過ごすことができるでしょう。

日本の家は隙間だらけ?断熱よりも先に大事な「気密」

風の強い日、すきま風で寒い思いをしたことはありませんか?
過ごしやすい住宅をつくるためには、夏の熱気や冬の冷気を室内に入れないように断熱性を高めることが大事です。
しかし、どんなに断熱性を高めても、気密性が低ければ、快適な空気が屋外へ逃げてしまったり、外からの熱や冷気が室内に侵入してしまいます。
室内と屋外の間の隙間を減らすことで住宅の気密性は高くなり、不快な空気を中に入れないだけではなく、室内の快適な空気を逃がさない効果も期待できます。
それではどのように気密性を高くするのか、代表的な例を見てみましょう。

気密性を高くする方法(例)

・ 精度の高い建築部材を使用して、壁面や柱の隙間を無くす
・ 防湿シートや気密テープを使用して隙間を作らないようにする
・ 高性能のサッシや玄関扉などを採用する

気密性の高い住宅をつくると、室温・湿度を一定に保ちやすくなります。窓の結露やカビの発生による木材の腐食を抑える効果が期待でき、建物の老朽化を抑制することにつながります。
長く快適な住まいを作るために必要な「高い気密性」とセットで意識してほしい「断熱」についても次項で紹介しますね。

断熱で変わる冬の暮らし

日本には四季があり、夏の暑さ・冬の寒さ、どちらにも対応できる住宅が望まれています。
そこで重要なのが「断熱」です。
断熱とは、その名のとおり「熱を断つ」ことです。夏の暑さや冬の寒さを家の中に入れずに快適に過ごすためには、断熱効果を高めることが重要です。
断熱効果はどのように高めることができるのでしょうか?実は住宅を建てる際に使用する「断熱材」選びに大きなポイントがあります。
断熱材は主に屋内・外部との境目である屋根・外壁・基礎に施工されます。
断熱材には複数の種類があるので、住宅を建てる場合には地域や家族構成などによって自分の住宅に合う断熱材を選ぶことが重要です。
断熱材の施工方法は大きく分けて2種類あります。

外張り断熱(外断熱)
特徴 柱などの構造体の外側から、断熱材で建物全体を包み込む工法。
メリット 気密性が高くなるので、冬の結露やカビの発生を抑えられ、
木材の腐食による劣化が少なくなることにより家が長持ちしやすい。
デメリット 断熱材を厚くしようとすると外壁が厚くなるので、敷地面積や間取りに余裕が必要。
充填(じゅうてん)断熱に比べるとコストが高く、耐震性には劣る。

 

充填(じゅうてん)断熱(内断熱)
特徴 木造住宅に多く使われる工法で、主に柱の間に断熱材を設置する部分的な断熱工法。
メリット 新たに断熱用の壁を確保する必要がなく、広い間取りが可能。
部分的な断熱なので低コスト。
デメリット 外張り断熱に比べると気密性が低く、結露が発生しやすいため、防湿対策が必要。

どの断熱方法で施工するかにより、冬の暮らしが全く変わってきます。
例えばエアコン、ヒーター、こたつなどを一斉に使うと、光熱費がかかりますよね。
断熱効果の高い住宅では外気温の影響を受けにくいため、寒さが家の中に入りにくくなります。
部屋をあたためる暖房器具の使用が最小限で済むので、光熱費の節約にもなり、環境にも優しいですよね。

冬だけじゃない、断熱で変わる夏の暮らし

断熱効果と聞くと、冬の寒さ対策というイメージかもしれませんが、断熱効果を高めることにより、冬だけではなく暑い夏の暮らしも快適になります。
断熱効果が低いと、高い外気温が窓から入ってきて室温が上がりやすくなります。また、直射日光で熱せられた屋根から天井面が高温になってしまいます。
いくら冷房機器の設定温度を下げても、室内に熱がこもったままで不快感を覚えるかもしれません。

断熱材を厳選することも大切ですが、窓ガラスの性能を高める、風通しをよくするなど、ほかにもさまざまな方法があります。
二重サッシにするなど、窓ガラスの性能を高めると直射日光を入れない【遮熱】の効果が高まります。さらに冬には結露防止やカビ対策にもつながります。
また、換気のしやすい間取りにすることで、家の中の風通しが良くなります。冷房を入れる前に窓を開けて換気をすることによって室内にこもった不快な空気が流れていき、より冷房が効きやすくなって省エネ効果にもなります。

断熱効果を高めることは寒い冬、暑い夏どちらにも良い影響があります。
気密性・断熱効果の高い住宅になるように設計時によく相談しましょう。

ゼロエネルギー住宅は本当に快適?

ゼロエネルギー住宅とは、消費するエネルギーを太陽光発電などで作るエネルギーのことで、1年間の使用エネルギーを実質的にゼロにする住宅のことです。
具体的には空調や冷暖房器具・照明を省エネルギー性能の高いものに変えたり、太陽光パネルを設置して自分でエネルギーを作ることによってエネルギーの収支をゼロに近くします。
徹底的なゼロエネルギー住宅にすることによって、光熱費を下げることはもちろんですが、蓄電システムを備えていれば、停電した時にも電気を供給できるなど災害時にも困らない暮らしが期待できます。

ゼロエネルギー住宅にするために、多くの人は太陽光発電システムを検討するケースが多いです。太陽光発電システムには上記のようにメリットもありますが、大きなデメリットもあります。

太陽光発電システムのデメリット


・ 太陽光発電は設置場所、天候により大きく変化する
・ 間取りやデザインが制限される

太陽光発電システムを取り入れるためには、十分な屋根の広さが必要になります。設置するには屋根の角度や方角も重要なため、間取りやデザインが思い通りにならない場合もあります。
ゼロエネルギー住宅を意識するあまり、思い描いていた間取りにならず、結果的に快適さを諦めてしまっては元も子もありません。
メリット・デメリットを理解したうえでゼロエネルギー住宅にするかどうかを決めましょう。

快適で省エネな家は注文しても手に入らない?

四季を通して快適に過ごせる住宅にするためには、室内温熱環境を整え、気密性、断熱効果を高めることが大事だということがわかりました。
土地の面積、まわりの住宅環境、家族構成などは人によって異なり、1つとして同じ条件はそろいません。
あなたにとって「快適で省エネな家」とはどんな家でしょうか?まずは理想の住宅に近づくために必要な環境条件を考えるところから始めましょう。
快適で省エネな家を建てるためには、設計の段階から将来を見据えて積極的に関わっていくことがポイントです。
費用面、理想の間取りを踏まえた上で、長く住める住宅を作れるように環境条件も整えていきましょう。

 

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この記事は「失敗しない理想の家づくり」管理人のHALが企画・監修をしました。

記事の執筆はHALが委託したライターがしました。

また、必要に応じてHAL本人が記事に加筆・修正を加えています。

なお、著作権はライターとの請負契約の規定によりHALに帰属します。

 

 

HALプロフィール

2016年にセキスイハイムで60坪の注文住宅を建てる際に、価格交渉で1100万円以上の値引きに成功しました。

これからセキスイハイムで家を建てる方に『セキスイハイムから1100万円の限界値引きに成功した価格交渉方法』などをお伝えします。

 また、間取り・不動産登記・固定資産税・住宅設備など幅広い知識を基に住宅に関する様々な情報をお伝えします。

 保有資格:宅地建物取引士

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